今、昭和のくらし博物館では、収蔵品や素材などの大整理が進行中です。
その際にやむなく「すてざるを得ないかも、、、」なモノがいくつか出てきました。
そのひとつが「座布団」です。これはみなさんの家でも「大きくて重くて場所ふさぎ、どうしよう?」「でも、、、すてるのはどうかなあ」と悩ましいモノのひとつではないでしょうか。
「ものを大切に最後まで活かした暮らし」を伝えてきた昭和のくらし博物館。
ここで、改めて、私達なりに「すてる」以外の方法を模索したい!と有志による自由研究プロジェクトをスタートすることにしました。
博物館にはかねてより座布団以外にも、キモノや浴衣などの寄贈希望が多く寄せられます。しかし、その全部を資料として活かすこともできず、やむなくお断りすることも多いのが現状。ちょっと懐かしい暮らしの道具もしかり。なんとかこれらのモノを私達の暮らしに合ったやり方で活かす方法はないか?あるいは、必要な人、活かせる場所や人に縁を繋ぐことはできないか?そんなことをひっくるめて考えてみたいと思います。博物館がそんな動きの核になれればいいな。
世の中では「すてる」ことで身軽になるのをよしとする断捨離がもてはやされています。しかし、はて?それで自分の暮らしはスッキリするかもしれないけど「すてた」モノはどうなるの?やっぱりすてられない。それどころか思わず拾ってしまう〜。そんな葛藤は誰の心のうちにもあるのではないでしょうか。ということで、あえてこの活動を「すてないP」(Pはプロジェクトのことです。笑)と命名し、楽しく「やってみる」ことから始めたいと思います。博物館を舞台にした自主研究チームのスタートです。出入り自由、この指とまれ式に参加者を募っています。時々活動の様子をご報告します。どうぞよろしく。
すてない。何を?
座布団、風呂敷、キモノに浴衣。暮らしの知恵。
見すてない。切りすてない。すておけない。すてき。
「すてないP」発起人 下中菜穂 松田牧恵 望月理奈